新電力(PPS)に固定価格+1円で売電すると20年で?
2014年頃から、太陽光発電の電力買取サービスをおこなう新電力が増加し、現在では固定価格にプレミアム価格とよばれる「+1円」や「+α円」での買取サービスをおこなっているところは複数あります。
まず、太陽光発電の電力を売電する際に用いられる、固定価格買取制度の売電単価を見てみましょう。
固定価格の売電単価
固定価格買取制度の売電単価は、太陽光発電を始めた年度によって異なってきます。
住宅用(10kW未満) | 産業用(10kW以上) | |
---|---|---|
2012年4月~2013年3月 | 42円・10年間 | 40円+税・20年間 |
2013年4月~2014年3月 | 38円・10年間 | 36円+税・20年間 |
2014年4月~2015年3月 | 37円・10年間 | 32円+税・20年間 |
このようになっています。
※2015年4月以降は制度が変わりましたので注意が必要です。売電収入 = 売電量 × 売電単価で求められます。2014年度4月に発電を開始したとすると↓
家庭用(10kW未満)太陽光発電の場合、年間売電収入は?
まず、10kW未満の家庭用太陽光発電では、家庭で使用した分を除いた余剰電力が売電可能となります。
ここでは、一般的な家庭4kWの太陽光発電設備で年間1,000kWhの発電量、60%を自家消費したと考えてみます。
年間売電量 = 年間合計発電量 – 自家消費量
まず、年間売電量を計算してみます。
年間合計発電量は
設備容量4kWで年間発電量が1000kWhですので 4kW × 1,000kWh = 4,000kWh となります。
自家消費量は
この内、60%を家庭で消費しますので 4,000kW × 0.6(60%) = 2,400kWh
年間売電量は
これらを差し引いた 4,000kW – 2,400kW = 1,600kWh になります。
売電収入 = 年間売電量 × 売電価格(固定価格)
2014年の売電単価は37円 / 1kWhですので年間売電額は 1,600kWh × 37円 = 59,200円 となります。
ここで、プレミアム価格「+1円」の新電力に売電先を切り替えたとしますと、売電単価は38円となりますので
1,600kWh × 38円 = 60,800円 となり、年間1600円の収益増になります。
これが、10年間続きますので、16,000円の売電収入アップになります。
産業用(10kW以上)の年間売電収入は?
10kW以上の産業用の場合、全量買取になります。自家消費分の計算が必要ありませんので、まず年間合計発電量を計算します。
50kWの設備容量で、年間1,000kWh、売電単価は32円(税込み 34.56円)として考えてみます。
年間合計発電量は
50kW × 1,000kWh = 50,000kWh が年間合計発電量になります。
売電収入 = 年間売電量 × 売電価格(固定価格)
年間合計発電量 50,000kWhに売電価格 32円(税込み 34.56円)を掛けますので、売電収入は
50,000kWh × 34.56円 = 1,728,800円
この1,728,800円が年間売電額になります。
これが売電価格「+1円」になると 32円 + 1円 + 税 = 35.64円になりますので、売電収入は
50,000kWh × 35.64円 = 1,782,000円
となり、1,782,000 – 1,728,800 = 年間で53,200円の収益増となります。
これが、20年間ですので 53,200円 × 20年 = 1,064,000円 の売電収入アップとなります。
このように、太陽光発電の容量が大きいほどプレミアム単価は威力を発揮します。
まとめ
現在、「+1円」のプレミアム価格を上乗せしている。新電力に切り替えるには必要書類の提出のみで、電力会社との手続きは代行してくれるところが多くなっています。
弊社では太陽光発電の電力買取をお得にする新電力を紹介しています。お気軽にお問い合わせください。